野村忠宏はオリンピック3大会連続金メダル獲得の偉業を達成した
4大会連続の獲得を夢見て挑戦したが、その偉業は達成されなかった
がしかしそのプロセスには常軌を逸した怪我との戦いがあった
両膝の靭帯断裂、恥骨疲労骨折、肩の鍵板断裂、中臀筋の肉離れに至るまで全身をむしばんでゆく怪我との闘いは想像を絶する修羅場だった
愚直な努力とチャレンジ
野村忠宏が現役にこだわってきたのは、真剣に挑戦することの追求だった
結果以上にそこへ向かうプロセスに奥深い意義があること
本気で追い求め続けてきたものはずっと変わらなかった
自分をなりふりかまわず、プライドを捨て、貪欲にギリギリまで高めていくという作業
何よりチャレンジを続けるという行為は、小、中学校の時代に市民大会とか県大会に出ては敗北を繰り返していたころから何ひとつ変わらなかった
それは真剣にチャレンジを続けた人にしか、夢をつかみとる可能性も資格もないのだから
弱い自分と真正面に向き合うこと
野村は一見、豪快そうに見えて実は関西弁で言う「ビビリ」、本来の性格はたいそう臆病なのであると
心と体における弱さ、臆病の克服法を知っておかなければならない
その弱さをどう克服するのか
ひとつは弱い自分はどういうときにどんなタイミングで出てくるのかを経験を重ねて知っておくことだ
自分の弱さを知ることで克服するヒントが出てくる
弱い自分と真正面に向き合うことが大切なのだ
もうひとつの克服法は常に弱い自分、ビビってる自分が表に出てこないような状況を作ること
自分をとことんプレッシャーで追い詰めて逃げられないように羽交い絞めにするわけである
失敗をしたときこそ真価を問われる
野村は現役中、実によく負けており、負けて強くなるということを何度も経験した
負けたときこそ人間の真価を問われる
失敗をしたときこそ真価を問われる
その失敗を次にどう生かすのか
どう負けと真剣に向き合えるかが問題なのだと
勝負を投げ出さずに最後まであきらめないことの大切さ
アトランタオリンピック3回戦、当時の世界チャンピョンに投げられても、投げられても前にでてあきらめず攻めて、最後の数秒で逆転勝ちしたという試合は「勝負を投げ出さずに最後まであきらめないことの大切さ」を実感する
オリンピックの中で成長するということがある
逆転勝利するという形で実証してみせたことが、大きなターニングポイントとなっていた
自信とは努力の裏付けがあって生まれるもの
楽あれば苦あり、苦あれば楽ありと言うが、あえて苦るしい道を選んで進んだことの結果で得られた能力
自信とは努力の裏付けがあって生まれるもの
不安とは努力していない結果なのである
[参考文献]
野村忠宏「戦う理由」学研
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