山下泰裕はロサンゼルスオリンピック柔道無差別級で優勝する
’77〜’85の8年間に203連勝の前人未到の記録を打ち立てる
現役引退後は東海大学監督、全日本柔道連盟コーチ、監督、強化部長など指導者の道をあゆむ
その後は全世界へ柔道の普及に努め国際柔道連盟理事の職に就く
1984年国民栄誉賞を受賞
自分の力の限界を知る
バレーボールの全日本男子チームをミュンヘン五輪で金メダルに導き、日本男子バレーの黄金期を築いた名監督の松平康隆さんの「自分の力の限界をしれ」というの言葉がある
松平さんが強いチームを作れたのが、自分1人の力の限界を知り、多くの専門スタッフの英知を結集したからだという
自分1人の力で世界一の選手を作れると思ったら、それはうぬぼれもはなはだしい
衆知を集めて組織運営するのは組織の人数の総和ではなく、掛け算となって威力を発揮する
カイゼンの意識が出会いを生む
人はえてして知らず知らず、今までやってきたことの繰り返しにおちいってしまう
同じことの繰り返しは、何も考えなくて良いこともあり楽でもあるのだ
より良い方向に進み進化していくのには常に「カイゼン」の意識を持つこと
「カイゼン」するための問題意識をもち行動していると、いろいろなものが見えてくる
またいろいろな人が寄ってくる
木を見る 林を見る 森も見る
俯瞰してより広い視野で、長期的に物事を見られるようにする
木の1本1本を見ることも大事だけれど、それと同時に、林も見る、森も見る
目先の勝負のことも考えるけど、3年後、5年後、10年後の展望を考える
大義を掲げ、ライバルはいらない
本来的な目標はもっと大きなものであったはずが、ついついライバルを意識しての競争、比較に走ってしまう
すると組織の中で人間関係が悪くなってしまう
立場の違いはあれ、同じ組織に所属しているのであれば大きな目標、大義は同じであるはず
常に意識しないと、「横」ライバルに目がいってしまい「上」大義を見失ってしまう
組織のトップが「横」競合他社との競争に心奪われていたら、その組織全体が「横」に目を向け、足を引っ張り合い、人間関係は悪化の一途を辿り、組織は内側から崩壊する
求道者のこころもちで、大義を追い求めて挑戦し続けたい
ヒトは月のような存在
人間の存在は太陽ではなく月のような存在、スポットの当て方次第では輝きを増す
一方で人には影の部分もある
人の光り輝く面を見ていたい
また輝く面を集めて組織として行動したい
そこにははかりしれない威力がある
[参考文献]
山下泰裕「指導者の器 自分を育てる、人を育てる」日経BP社
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