井上雅代「日本シンクロ界の母」約30年間の日本代表ヘッドコーチ歴❶

指導者学

「日本・中国のシンクロ界の母」
日本、中国、イギリスのアーティスティックスイミングの指導者
シンクロ選手としては日本選手権を2度優勝を果たす
中学教諭を経て78年から日本代表ヘッドコーチに就き、27年間ヘッドコーチを任され数々のメダルを獲得する
2015年には再度日本代表ヘッドコーチに就任する

 

本気指導

井村コーチは常に全身全霊をかけて真剣勝負を挑む覚悟を持ってアーティスティックスイミングの指導に挑んでいました

その本気度が選手に伝わり、選手が本気で競技に向き合うようになり、コーチについていきます

「何がなんでもやる」と決めて、できるまでやり続ける

目標を達成するためには、その気持ちが大切なのです

 

叱ることは必要

はっきりと本当のことを包み隠さず伝え、悪いところ、現状を伝えるために叱ります

いかに自分が未熟であるかを知ることが大事なのです

自分が進歩するための努力目標を作るため、次のステップに進むために叱ります

井村コーチのモットーは「分かりやすく」「お天気屋でなく」「しつこくなく」指導すること

叱るときも同じなのです

叱るときはセットで

やみくもに叱るだけでは相手に反感をかうだけで、また叱る相手を落ち込ませ、自信をなくさせることにもなります

叱るときはどうしたらいいか対応策を示すことと一緒にセットで叱ります

 

垂直思考、水平思考

例えばある技の回転数をライバルが2回転するなら3回転できるようにする

こう考えるのが垂直思考だとしたら、その回転技を違ったアプローチで違う見せ方を考えるのが水平思考とします

通常は垂直思考でライバルよりたくさん回転させ、難度を上げて技を磨くところです

まずは垂直思考でトライしていくことが大事ですがやがて限界がきます

そこまで追い求めてから次は発想を変え、水平思考でその技自体を違うアプローチ、違う見せ方はないか考えること、また違う技も視野に入れてみることも大事になってくるのです

新しいことにチャレンジすることは他の追従を許さず、また楽しみでもあります

 

 

 

 

自分で限界を決めたらダメ

「自分はこれが精一杯」と思うことは自分の限界を決めてしまうことです

自分で自分自身を安く見積もっていることなのです

本当はまだまだ頑張ることができ、限界はありません

「無理をする」「もっと無理ができる」

向上しようと願う人にとって最も手ごわい敵は、自分で限界を決めてしまおうとするもう一人の自分なのです

 

 

 

[参考文献]
井村雅代「愛があるなら叱りなさい」幻冬舎
井村雅代「結果を出す力 あと1ミリの力で限界を超える」PHP研究所

 

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