原 晋監督 青山学院大学陸上部監督に学ぶべき5つのこと

指導者学

青山学院大学を2009年、33年ぶりに箱根駅伝へ出場させる
2015年には箱根駅伝、初総合優勝に導いた
伝説の営業マンから転身した同大学陸上部・長距離ブロック原晋監督
原監督が唱える組織論、人材育成論は多くの立場の人の参考になると考えます

アーティストにも必要?原監督のおしえ

青学の原監督と聞いて、初めは陸上部を箱根駅伝優勝に導いた手腕、サラリーマン時代の営業力からヒントを得た組織論を思い描いたが、人材育成の見識、人格形成の部分まで、極端な話、企業人から芸術家までの人としての原点がそこにはあると感じた

例えば、起業家でもアーティストでも社会生活不適合者では世の中うまく渡って行けず、その成功は得られないと思ったからです

最低限の常識は必要だし、まして人間力が高ければ高いほど成果は得やすいことは当然と言えるのではないでしょうか

原監督はコミュニケーション能力というものは一番大切な要素と考え、これまで学生たちを指導してきました

 

基本的な習慣は厳しく守る

陸上競技の原点とは「規則正しい生活をする」、「時間を大切にする」を原監督は原点と考えています

なので時間に対してと、寮則に対しては必要以上に厳しく学生たちに教えこんでいるそうです

また学生にはルールがあるから守るのではなく、何のための決まりかを問わせ、考えさせます

5分前集合は何のために5分前なのか、中身より外見が大事になってしまい、本質的な思考という部分は軽視されていないことを確認し、目的、本質を問わせることを習慣づけています

 

土壌を作るのに時間がかかる理由

青山学院の陸上部を任され、平屋ではなく超高層ビルを建てるつもりで、原監督の理想の組織像になるまでには10年以上の時間を要したそうです

組織を強権的な支配、洗脳した方が結果は早く出ることは知りながらも、それでは長く続かないことを見据え、選手の自主性を重んじ、理解してやる、自分で考える習慣、学生たち主導で運営する組織づくりを目指しました

人間は自分で考えてやるほうが力を発揮し将来に繋がりやすく有効することを最優先にしたわけです

目標管理シートを使い、目標を数値化すること、それを張り出し「見える化」し、目標達成出来たか評価しました

また「目標管理ミーティング」を全体・学年ミーティング・スタッフミーティングを定期的に実施しコミュニケーションをとることを指導ノウハウの軸と考え、プレゼン力、コミュ力、リーダー力を培ういました

またトレーニングの改革としてフィジカルトレーナーを招聘して、コアトレーニング&ストレッチを導入しています

厳しい土壌の上に自由な発想

原点「規則正しい生活をする」、「時間を大切にする」の確認と準備とこだわりを学生には常々解いていたと言います

『当たり前のことを当たり前にやる』は基本のキで、準備をキチンとやって負けることは仕方ないこと
しかし、準備を疎かにして負けたら、悔いが残る

その上で自分の言葉を持つことの重要性を説き、みずから考え、自由に発送させる風土を根付かせて行きました

そこに自由と権限をあたえ、それと同時に責任をもたせたのです

人がおもしろがる仕事というのは、実は業種とか仕事の種類はあまり関係なく、自分の意思で、自分が主導して主体的にやれていることなのです

 

大義を掲げて挑戦する

原監督は箱根駅伝が目的で終わらないように、大義を掲げて挑戦するよう、華やかな明るい陸上界の創造、その一つに箱根駅伝を盛り上げるにはどうすれば良いか?などを考えさせて、視野の広い人材育成を行なっています

青学陸上部の活動も、箱根駅伝も、あくまで人生を豊かにするするためのたった一つの小さなツール

大学4年間は陸上競技に全エネルギーを注いだんだというものを残すことが、学生たち自身の次の将来の輝きにもつながるということを伝え続けているのです

 

 

(参照:原 晋「勝ち続ける」祥伝社新書)
(参照:原 晋/原田曜平「力を引き出す『ゆとり世代』の伸ばし方」講談社+α新書)

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